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【特集Vol.2】パワージムに本当に必要なスペシャリティバーを解説

【特集Vol.2】パワージムに本当に必要なスペシャリティバーを解説

近年、特定用途に特化した形状のバーベル「スペシャリティバー」が数多く登場し、年々種類が増えています。

オリンピックバーのような汎用性はありませんが、その分、目的とする種目では非常に高い効果を発揮します。
そのため、ジム経営者やリフターの皆さんの中には「どのバーから導入すべきか?」と迷われる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、パワーリフティングジムを8年間運営してきた私(店長・神野)の経験にもとづき、
「パワージムで優先的に導入すべきスペシャリティバー」3本をランキング形式でご紹介します。

パワージムオーナーはもちろん、一般のジムやアスリート施設の管理者の方、ホームジムでトレーニングする方もぜひ参考にして下さい。

それでは、第1位から発表していきましょう!

 


パワーラック内でROGUE製セーフティスクワットバーを横から捉えた構図。黒フレームと赤ラインプレートの対比が際立つ高重量セッティング

第1位:セーフティスクワットバー(SSB)

パワージムにまず導入すべき筆頭がセーフティスクワットバー(SSB)です。ハンドルとキャンバー角のついた特殊な形状のスクワット専用バーベルで、主に下記のようなメリットがあります。

  • 肩を痛めていてもスクワットがおこなえる。 ハンドルが前方に突き出た形状により、通常のバーベルのように肩を大きく引く必要がありません。肩周りに故障がある人でも痛みを気にせずスクワットを続けられるため、肩を痛めがちなヘビートレーニーにとってSSBの存在は非常に心強いです。

  • フロントスクワットに近い負荷を得られる。SSBでのスクワットは、重心がフロントスクワットに近い位置となるため、肩周りの柔軟性の制限等でバーベルでのフロントスクワットが苦手な人でも、簡単に近い効果の負荷を得られます。最近増えている可変式SSBでは、重心の位置を目的に応じて変更できるものも見られます。

  • 一人でも安心して追い込める。 SSBはハンドルから手を離しても背中から滑り落ちないため、潰れそうになってもラックに掴まれば体勢を立て直せます。そのためスポッター(補助者)なしでも限界まで追い込めます。

私も開業当初から愛用していますが、「これがあって本当に助かった!」と思う場面が何度もありました。肩を痛めがちなパワーリフターにとって、ジムにSSBがあるかどうかはとても重要です。ぜひパワー系ジムには最優先でSSBを1本導入することをおすすめします。

 


木目壁のジム空間でELEIKOオープンヘックスバーを斜め前方から捉えたランジ動作。青プレートと黒フレームが映える実践的な下半身トレーニングシーン

第2位:オープンヘックスバー(オープントラップバー、オープンデッドリフトバー)

SSBの次にオススメするのは、片側が開いたヘックスバーである「オープンヘックスバー」です。(「オープントラップバー」や「オープンデッドリフトバー」とも呼ばれます。)

パワージムの場合、デッドリフトは基本的にバーベルで行うものであって、ヘックスバーを使用したデッドリフトはそれほど重視されない種目です。しかしオープンヘックスバーは、スペシャリティバーの中でも比較的多用途に使用できるという特徴があります。

片側が開いた形状はランジのような動きでも使いやすく、ローイングやザーチャースクワットにも活用できます。

つまり、腰への負担を抑えたい日はデッドリフトをヘックスバーで行えて、脚や背中の補助種目で変化をつけたいときにも活躍するのがオープンヘックスバーです。

さらに、自立する構造で省スペースに保管でき、立てたままプレートを着脱できる扱いやすさもメリットです。

 


第3位:デッドリフトバー(デッドリフト専用の細く長いバー)

パワージムに上記の2本以外に更にもう一本スペシャリティバーを追加するなら、私はデッドリフトバーを推します。デッドリフトバーには次のような利点があります。

  • ブロック・プルに近い負荷を得られる。 デッドリフトバーは通常のパワーバー(硬い標準バーベル)に比べて柔軟にしなるため、同じ重量でもバーがたわんで、ファーストプルの位置が数センチ上がります。いわば「小さな台に載せて引くブロック・プル」に近い感覚で、
    重量に比例してしなりが大きくなるため、デッドリフトの補強種目としてブロック・プルのように導入できます。

  • テンションが上がる“楽しいバー”。 初動が軽くなる分、いつもより重い重量を扱うことができ、バーが大きくしなる様子も相まって、気分が自然と盛り上がります。「今日はプログラムは関係なしに、トレーニングを楽しみたい!」という日に使うと、独特の楽しさが味わえる一本です。

 


以上、パワーリフティングジム向けスペシャリティバーの優先順位トップ3をご紹介しました。中でも第1位のSSBは肩を痛めがちなヘビートレーニーでも安全にスクワットを続けられるという一点だけでも導入価値があります。パワージムを運営していてまだSSBが無い場合は、ぜひ最優先で導入をご検討ください。

第2位のオープンヘックスバーはジムの客層によっても活躍度合いが変わり、初心者やアスリートの割合の多いジムでは優先順位が一番になることもあります。

第3位のデッドリフトバーは、「あれば嬉しいが無くても何とかなる」ポジションです。予算や方針にもよりますが、余裕が出てきた段階で追加を検討すれば十分でしょう。

スペシャリティバーは他にもマルチグリップバー(スイスバー)、キャンバーバー、シールロウバーなど様々ありますが、パワーリフティングジムでは今回挙げた3本が特に優先度の高い代表格だと考えています。少しでも皆様の器具選びの参考になれば幸いです。
一般のトレーニーの方も「こんな器具があるんだ!」と感じたら、ぜひ一度試してみてください。

スペシャリティバーを上手に活用して、これからも安全かつ効果的なトレーニングを続けていきましょう!

 


 


筆者:店長 神野
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