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リバースハイパー完全ガイド①:ルイ・シモンズが生んだ腰痛改善の革新マシン

リバースハイパー完全ガイド①:ルイ・シモンズが生んだ腰痛改善の革新マシン

リバースハイパー完全ガイド目次

①:ルイ・シモンズが生んだ腰痛改善の革新マシン(本記事)

②:筋電図で実証された臀部&ハムストリングスへの効果

③:GHDとの違いとジム導入のベストな選び方


序章:あなたの筋トレ、腰が悲鳴をあげていませんか?

 

長時間のデスクワークや、スマートフォンを見続ける姿勢が日常になった現代。あなたの体、特に背中や腰、お尻、太ももの裏側は、知らず知らずのうちに弱くなっていませんか?

実は、これらの筋肉群は「ポステリアチェーン」と呼ばれ、体を支え、まっすぐな姿勢を保つために最も重要な部分です。

ポステリアチェーンが弱ると、腰痛疲れやすさ姿勢の崩れといった様々な問題を引き起こします。さらに、スクワットやデッドリフトのような筋トレをしても、腰に負担がかかってしまい、思うように効果が出ないことも少なくありません。

この「腰の悩み」と「筋力アップ」のジレンマを、根本から解決するために生まれた、まさに革命的なトレーニングツール。それが「リバースハイパー」です。

 

伝説が紡いだ物語:リバースハイパーの誕生

リバースハイパーの物語は、単なるフィットネス機器の誕生史ではありません。その背景には、世界的なパワーリフティングのパイオニア、ルイ・シモンズの壮絶な怪我と、それを乗り越えた信念の物語があります。

Louie Simmons

1973年、彼はグッドモーニングというエクササイズの最中に、腰椎の第5骨を骨折し、仙腸関節を分離するという重度の怪我を負いました。その怪我により、彼は10ヶ月間もの間、松葉杖なしでは歩行できず、背中を鍛える基本的なバックエクステンションですら、激痛を伴って不可能でした。   

絶望の淵にあったルイは、ある日、こう考えました。「もし、この動きを逆にしたらどうなるだろうか?」 。彼はパワーラックに自作の木製プラットフォームを設置し、上半身を固定して脚を上げ下げする、逆の動きを試みました。すると、驚くべきことに、彼は痛みを全く感じることなく脚を上げ、さらに90°を超えて下げることができたのです。この動きは、彼の腰部に血流の改善をもたらし、坐骨神経痛の緩和にもつながりました。その瞬間、リバースハイパーの原型が誕生したのです。   

リバースハイパー

 

この自作のマシンを使ったリハビリを経て、ルイはわずか5年後の1978年には体重198ポンド(約90kg)で700ポンド(約317kg)を超えるデッドリフトを達成するまでに回復しました。さらに1983年に再び腰椎を骨折した際も、彼は外科医のディスク除去と脊椎固定術の勧告を拒否し、再びリバースハイパーを使って自らを回復させたのです。   

この逸話が示すように、リバースハイパーは単に筋力増強を目的とした器具として考案されたのではありません。それは、深刻な怪我を克服し、アスリートとしてのキャリアを再生させるための「治療ツール」として、必要に迫られて生み出されました。この誕生の背景は、リバースハイパーが市場の他のどの器具とも異なる、深い目的と、腰の健康に悩む人々に寄り添う信頼性を持つことを示唆しています。

 

なぜ従来のハイパーエクステンションと違うのか?

 

リバースハイパーが革新的なのは、その根本的な運動パターンにあります。

従来のバックエクステンションは、脚を固定して上半身を動かします。このとき、背骨に軸方向の「圧縮負荷」がかかります。腰に問題を抱える人にとっては、この負荷が痛みを引き起こす原因となることがあります。

一方、リバースハイパーは全く逆です。上半身を固定し、脚を振り子のように動かします。このユニークな動きが、リバースハイパー最大の特長である「動的減圧(Dynamic Decompression)」を生み出します。

脚が下方へスイングする際、腰椎が優しく牽引され、椎間板の間のスペースが広がります。これにより、腰への圧迫が取り除かれるだけでなく、腰部への血流や体液の循環を促す「ポンプ作用」が生まれます。

このポンプ作用は、デスクワークで滞りがちな腰部の血流を改善し、栄養を供給し、老廃物を除去する助けとなります。腰に負担をかけずにポステリアチェーンを強化できるという事実は、他のエクササイズにはない、決定的かつ強力な差別化要因です。

この「動的減圧」と「ポンプ作用」がもたらす圧倒的な効果は、科学的な研究によっても証明されています。詳しくは「リバースハイパー完全ガイド②:筋電図で実証された臀部&ハムストリングスへの効果でご紹介しています。

 

リバースハイパー vs. 従来のハイパーエクステンション:バイオメカニクス比較

この二つのエクササイズのバイオメカニクス的な違いを以下の表にまとめました。

 

 

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