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リフティングプラットフォームの解説、選び方ガイド

リフティングプラットフォームの解説、選び方ガイド

トレーニング施設やホームジムでは、高重量のバーベルを安全に扱うための設備が不可欠です。中でも リフティングプラットフォーム は、デッドリフトやウェイトリフティング種目でバーベルを落とす際に床や器具を保護し、トレーニングに適した専用スペースを提供する重要な役割を担っています。

本記事では、リフティングプラットフォームの基礎構造や種類、素材、用途に応じた選び方について解説します。


1.リフティングプラットフォームとは?その役割と重要性

リフティングプラットフォームとは、バーベルのドロップ(落下)を伴うトレーニング種目用に設計された厚手で頑丈な床面のことです。ジムのフリーウェイトエリアや自宅ジムに設置することで、以下のようなメリットがあります。

  • 床とバーベルの保護: バーベルをドロップさせた際の衝撃を吸収し、床とバーベルを保護します。特にコンクリートの床面に直接バーベルをドロップするとバーベルは短期間で破損する恐れがありますが、プラットフォームを敷くことでそのリスクを大幅に軽減できます。

  • 安定した足場: 厚い木材やゴムでできたプラットフォームは通常の床よりも安定性が高く、スクワットやデッドリフトなど重い重量を扱う種目で身体がブレにくくなります。滑り止め加工が施された表面なら足元がしっかりグリップし、フォームの安定に繋がります。

  • 騒音・振動の軽減: バーベルをドロップした際の大きな音や床への振動を緩和し、周囲への騒音を抑えます。集合住宅や隣接する施設への騒音対策としても有効で、トレーニング時の振動トラブルを防ぎます。

加えて、決められたスペースでリフティングに集中できるため、トレーニングに没頭しやすくなるという心理的メリットもあります。

以上のように、リフティングプラットフォームは床や器具を保護しつつ、静かで安定したトレーニング空間を提供する重要な設備です。初心者にとっては安心してリフティング動作を練習できる土台となり、ジム経営者にとっては施設の床や器具の寿命を延ばし、騒音トラブルのリスクを低減し、利用者の安全と満足度を高める効果があります。


2.リフティングプラットフォームの種類と主な素材

プラットフォームには設置環境や用途に応じていくつか種類があり、使用される素材の構造によって特徴が異なります。主な種類と素材は次のとおりです。 

  • ウッドタイプ(ウッド+金属フレーム):表面に硬質のウッドボード(例:オーク材などのハードウッド)を使用したタイプです。内部には複数枚の合板を重ねて強度を高めており、ボード表面には滑り止めコーティングが施されることもあります。ウッドボードは足元に安定感を与え、ウェイトリフティング用シューズとの相性も良いため、オリンピックリフティング(クリーン&ジャークやスナッチ)で好まれます。


  • ラバータイプ(ラバーマット+金属フレーム):厚手のゴムマットと金属フレームで構成されたタイプです。衝撃吸収と防音に優れ、デッドリフトなど重量物を落とす動作でも騒音や床へのダメージを最小限に抑えます。一方でウッド製と比べるとわずかに弾力があるため、脚で踏ん張る種目では僅かな沈み込みを感じる場合があります。ラバータイプはパワーリフティング系ジムや自宅ジムで騒音を抑えたい場合によく採用されます。



  • ハイブリッドタイプ(ウッド+ラバーマット+金属フレーム):中央部分にウッドボード、それ以外の部分にラバーマットを配置した構成で、ウェイトリフティング用プラットフォームの典型的なデザインです。中央のウッド部分(リフトゾーン)は安定した足場となり、バーベルを落とす左右の部分(ドロップゾーン)は厚いゴムで衝撃と騒音を吸収します。両素材の利点を兼ね備えており、オリンピックリフティングからパワーリフティングまで幅広く対応できます。


  • フレームレスタイプ(ジョイント式ラバーマット):金属フレームが無く、ラバーマットを接続して組み立てるタイプ。低コストで簡単に導入でき、サイズの自由度も高いというメリットがあります。フレームが無いため、バーベルが転がり落ちやすかったり、ジョイントが外れるとマットがズレて動いてしまうといった点がネックになります。


各プラットフォームのサイズは用途によって様々ですが、オリンピックリフティング用(クリーン&ジャークやスナッチのようなバーベルを頭上まで挙上する種目を想定)の標準は概ね2.5m四方。一方、デッドリフト専用など省スペース向けには幅2.5m×奥行き1m程度の長方形や、さらに奥行きを絞ったスリムタイプ(幅約2.5m×奥行き0.5m程度)も存在します。

 

3.用途別のリフティングプラットフォームの選び方

リフティングプラットフォームは設置場所や目的に応じて最適な種類・仕様が異なります。ホームジムで使う場合から商業ジムで多数の利用者が使う場合まで、シーン別にどのようなプラットフォームが適しているかを解説します。

  • スペースが限られている場合:ホームジムやパーソナルジムで設置スペースに制限がある場合は、小さめサイズやフレームレスタイプのプラットフォームがおすすめです。たとえば幅2.6m×奥行0.6m・厚さ5cmほどの細長いプラットフォームであれば、デッドリフトに必要な最低限のリフティングスペースを確保しつつ、省スペースで設置可能です。
    フレームレスタイプのプラットフォームも同様に省スペースで、更に使用時だけ組み立て終われば片付けるような運用も可能です。ただし、フレームレスタイプは接続の強度で金属フレームタイプに劣るため、扱う重量と安全面を考慮して選びましょう。

  • 商用ジムの場合:不特定多数が使用する商用ジムでは、耐久性と安全性を最重視します。厚み30mm以上のラバーマットを備えた、金属フレーム付きの堅牢なプラットフォームが選ばれる傾向にあります。厚手のプラットフォームは床だけでなくバーベルやプレートの損傷も防ぎ、器具の寿命延長につながります。


  • 騒音・振動対策を重視する場合:騒音や振動が特に問題となる環境では、防音性能に優れたプラットフォームを選ぶ必要があります。例えばELEIKO社の「SVRプラットフォーム」は独自素材のドロップゾーンを採用した多層構造で、防音・防振性能を飛躍的に高めています。このモデルは木製デッキに滑り止めラミネート加工を施し、接合部に耐久性の高いゴムストリップを埋め込むことでエッジ部分の衝撃音も抑える工夫がされています。さらに堅牢なフレームで全体を固定し、長年の酷使でも歪みやズレが生じない設計です。こうした高性能品は非常に高価ですが、騒音トラブルを避けつつ本格的なリフティングを行いたい施設には有力な選択肢です。特殊なプラットフォームを導入するのが予算面で難しい場合も、工夫で防音性を高めることもできます。たとえば重量挙げ用のプラットフォームの下に更に厚手のラバーマットを敷いたり、プラットフォームの上にカーペットを追加で敷くことで音を和らげることが可能です。

 


 

以上、リフティングプラットフォームについて解説しました。用途に合ったプラットフォームを活用することで、トレーニングの安全性と効率、そして周囲への配慮が格段に向上します。床や器具を守りながら思い切りトレーニングに打ち込める環境を整えて、ぜひ充実したリフティングライフを送ってください。各種プラットフォームの特徴を踏まえて最適な一台を選ぶ参考になれば幸いです。

 

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